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『同期のザワメキ』

   ナルトの告白が、同期の子らに及ぼした波紋。

   ナルトは皆に愛されていればいいと思います。








  
サクラは、ぼんやりとした頭の片隅で、面白いものを見たなと思っていた。
あのカカシを赤面させるとは・・・さすが意外性NO.1と称されるナルトである。

(ってか、私達がいる前だっていうのに、何でさらっと「好き」とか言っちゃってんのよ!
私だってサスケくんに言いたいわよ!!っしゃーんなろーっっ!!!)

ふとサクラは気が付いた。 ちょうど今はここに二人きり。
どさくさ紛れに私も・・・などと考えながら振り返ってみれば、
そこにはもうすでに、サスケの姿など跡形もなかった。

がっくりと肩を落としつつも気を取り直すと、今度は、
ナルトは大丈夫だろうか?と、そちらが気になってくる。

よりにもよって、あのカカシ相手に告白するとは思ってもみなかった。
上忍としての腕は確かだが、飄々として掴みどころのない人物である。
子どもな自分達の前でさえ、堂々と18禁本を読むような神経の持ち主で。
相変わらず顔の半分は隠されたままだし、私生活もうかがい知れない。

カカシの様子からして、ナルトを追って行ったことは確かだろうけど。
あの大人に、「良識」なんて言葉はないような気がするのだ。
そんな言葉を知っていれば、赤面する前に踏みとどまるだろう。

そんな常識外の大人にとって、オイシイ言葉を投げかけたナルトは。
<恋人>達がすることなんて、欠片も知ってるとは思えなかった。
サクラの眼から見ても、どこまでも素直で無邪気な子どもだったから。

あの騒がしいドタバタ君・・・、最初は鬱陶しかっただけなのに、
何事にも一生懸命必死な姿を見ていたら、放って置けなくなってしまった。
ちょっとしたことで馬鹿みたいに喜んでいる様は、こちらの心まで温めてくれる。
あのキラキラな髪と相まって、全開笑顔が時々眩しく感じられるのは秘密だ。
そんな子に無邪気に慕われて、悪い気がするはずもなく。
いつの間にかサクラは、出来の悪い弟を見るような気持ちになっていた。


その子が、現在、危険な状況にある気がして。
どうしたものかと立ち尽くしていたら、会いたくない人物に出会ってしまった。

「あら、相変わらずのデコリンっぷりじゃない~。サスケ君はどこよ?」
「うるさいっ、いのぶた。皆もう帰ったわよ。」
「じゃあ、何を一人で黄昏てるのよ。珍しく反省なんてものしてんの?
まさか、あんた、サスケ君に迷惑かけたりしてるんじゃないでしょうねっ!?」
「そんなわけないじゃない!大体あんたには関係ないでしょ?
サスケ君と組んでるのは、私なんですからね~~。」
「何ですって~!」
「・・・はいはい、二人とも。その辺にしとけ。」

いのの存在だけに気を取られていたサクラだったが、間に入った声で、
同期の6人とその担当上忍が、揃っている事に気が付いた。

「ちょうど良かった。アスマ先生に聞きたいんですけど。
カカシ先生って、仕事以外でどんな人なんですか?」
「おぉ?珍しいこと聞くな。アイツに興味でも湧いたか?」
どこか面白そうなアスマに、サクラは少しむっとする。

「そんな物好き、ナルトくらいなものだと思います。」
さりげなく失礼な言葉が、するりと口から出ていた。


「ナルトのヤツ、どうかしたのかよ?」
最初に食いついてきたのは、キバだった。
後ろでヒナタとシノも、同じように気にしているのが解る。
この班のチームワークの良さは、こんな所でも発揮されるらしい。

サクラは言ったものかどうか、つかの間逡巡したが、隠すまでもなく、
多分、あの上忍自らが、嬉々として触れ回りそうな気がした。

「・・・好きだって言ったのよ。」
「そんなこと今に始まったことじゃねぇ~だろうがよ。」
忌々しげな表情を浮かべるキバの様子に、慌てて言葉を追加する。
「私にじゃないわよ。あの!カカシ先生に言ったのよ!!」

サクラのその言葉に、その場の空気が一瞬にして、固まった。


「・・・あぁ!?いくら強い忍ったって、オッサンじゃねぇ~かっ!!」
「キバ、それ本人に聞かれたら、殺されるわよ。」
「しかも何だってあんな胡散臭いヤツ!!」「キャウゥ~ンッ」
「同感だけど、そのセリフもやばいわよっっ。」
「それ、マジかよ?イルカじゃなくてあの上忍?・・・ナルトのヤツ、
何ややこしい事してくれてんだ。ほんと、メンドクセェ・・・」
「思い切ったことするよねぇ。すごいよ、ナルトって。僕には真似できないや。」
「・・・そんな・・・ナルト君が・・・」
「・・・サクラ、何故止めなかった・・・」
「ちょっとシノ、虫使って威嚇するの止めてよ!そんなこと言いだすなんて、
私もサスケ君も知らなかったんだからしようがないじゃない!」
「そのサスケ君はどこへ行ったのよ?」
「私が知りたいわよ。振り向いたらもういなかったのよっ!!」
「まさかあいつもナルトを追いかけて行ったんじゃね~だろうな。」
「なんでよ?」
「決まってんだろ?抜け駆けして告白…っ痛て!
何でいのに殴られなくちゃなんね~んだよっ!」
「サスケ君がそんなことする訳ないでしょ!!」
「へっ、どうだかあのムッツリスケベ・・・痛っ!だから殴るな!」「わんわんっっ」
「ナルト君が・・・ナルト君が・・・」
「それで、シカマルはどうするの?」
「うるせぇ、チョウジ。ちょっと黙っとけ。よりによってあの上忍が相手かよ・・・、
ちっっ、てっきりイルカの方かと思ってたのに読みが外れちまったぜ。
メンドクセェけど、このまま取られっぱなしにしとけねぇし・・・。」


珍しく、普段冷静な子供たちも含め、揃ってちょっとしたパニックに陥ってるらしい。
そんな自分達の部下を眺めながら、上忍二人も静かに固まっていた。

「・・・ナルト、今頃大丈夫かしら?」
「・・・まぁ、アイツもそこまで鬼畜じゃねーだろ。」
「・・・本当に、そう思ってる?」
「・・・そう信じるしか、ねーだろ。・・・」
「でも、もう逃げられないわよ、あの子。」
「・・・まったくなぁ・・・」
「不憫だわ。ウチの三人の方がよっぽど将来有望なのに。」
「それを言ったら、シカマルだってな。まぁ、アイツは諦めねーだろうけどな。」
「あら?あの子達だってそうでしょうね。
ああ見えて、ヒナタだって、腹をくくれば相当強いわよ?」

二人とも、自分の部下達がナルトに寄せる想いに気が付いていた。
彼らにしてみても、どこまでも真直ぐなナルトには幸せになって欲しくて、
その相手がこの子ども達の誰かならいいと密かに願っていたのだが。

よりにもよって、あのカカシに持っていかれるとは、信じたくなかった。
しかし、相手が相手だけに、迂闊な行動は自分達の命取りにもなりかねない。
それくらい本気だということは、疑いもしないけど。
同時に、カカシの人間性についても熟知していたから。
素直に、ナルトの恋の行方を喜べないでいた。

「まぁ、俺たちに出来るのは、カカシのヤツに殺されないよう、
せいぜいあいつらを鍛えてやるくらいじゃねぇか?」
「・・・残念だけど、そうかもしれないわね・・・。」

ひっそりそんな会話を交わしながら、二人してため息をつく。
これから周囲が、ますます賑やかになりそうな予感を抱きながら。


とりあえず、さしあたっての問題は。
目の前のこの騒ぎをどうやって収めるか・・・であった。





                            ~ END ~

   子ども達はとりあえず共同戦線はって、カカシに対抗してくれれば・・・と。
   でも、どうやっても勝てないと思われます。
   きっとカカシは、大人気ないだろうから。








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2009年07月18日 | 『子狐のハツコイ』 | こめんと 0件 | とっぷ

こめんと

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