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『猟人なら、誰でも。~その後』

『猟人なら~(キバ→ナルト)』の後の出来事。


   ナルトがカカシに会ったのならば・・・









・・・キバのヤツは、一体何がしたかったのだろう。

先程からナルトの頭を占めるのは、別れてきたばかりのキバとのやり取りだった。
嬉しいはずの旧友との再会だが、何やらもやもやとするものを残して終わった。
いつか食ってやると、宣戦布告(?)までされたのだ。

いまいち意味は解らなかったが、きっとけんかを売られているのだろう。
最後に会った時より、だいぶ大人びていたけれど。
昔の面影の残る表情を浮かべていた。


それでも、前はあんなヤツではなかった・・・様な気がする。
とりあえず、自分を<食べ物>のように言うことはなかったと思う。
好戦的なヤツではあったが、もっとケンカの吹っかけ方は解りやすかった。


「・・・キバも成長したって事か・・・?」
忍びなら裏を読めと、何らかの謎かけを兼ねたケンカの仕方なのか。
お前には解らないだろ、って遠まわしに嫌味を言われているのか。

いっそ、今からキバの元へ戻って。
その「答え」を聞いてみたい気がしてきた。
きっと、思いっきりバカにされるんだろうけど。
この訳の解らないもやもやを、どうにかして欲しい!

考えることが苦手なのに色々と頭を使っていたら、
だんだん思考がこんがらがって、イライラだけが吹き溜まっていく。
「あ~・・・もう!何が何だか解んないってばよっ!!」
思わず昔のように、き~っっと地団太を踏んでしまっていた。


「な~に、やってんの?」
「・・・っっ!!」
誰もいなかったはずの真後ろに突如よく知る気配を感じて、思わず息を飲む。
その様子に、銀色の上司は、呆れたようにため息をついてみせた。
「オマエも成長したんだから、もうちょっと気配を察知しなさいね。」

俺、そんなに気配消してなかったでしョ?、なんて呆れた口調で言うと、
小さかった時みたいに、頭の上にくしゃりと手を乗せられた。
見上げると、昔よりも近い位置に、
器用に片目だけで呆れた表情を作っている人の顔が在る。

子ども扱いされたことに憤るよりも、
こうしてかまってくれる事が遙かに嬉しい。
なんて言ったら、ますます呆れた表情をされるのかな?

「・・・ちょっと考え事、してたんだってば。」
「へぇ~・・・ナルトがねぇ。珍しい事もあるもんだ。」
「先生も、けんか売ってんの?」
「早速誰かとけんかでもしきたの?相変わらず喧嘩っ早いねぇ。」
「俺のせいじゃないってばよ!一方的に謎かけされただけだって。」
「その謎が解けなくて、ヒステリー起こしてたわけね。」
やれやれというようにそう返されると、真実だけに言葉もない。

それでも、少しは、呆れじゃない感情も向けて欲しくて。
自分は悪くない!と、言い訳じみた事を口走ってしまう。
「だって、俺を<食べ物>に例えられたって、その意味なんか解らないってばよ~!」
その言葉に、それまで飄々としていた人物の気配が変わった・・・ような気がした。


もしかしたら、言ってはいけないことを口走ったのではなかろうか。
これから良くない事が起こりそうなのは、自分の気のせいだろうか。
目の前の人物からは、何やら剣呑な空気を感じるのだ。

「・・・セ、センセ? どうしたってばよ?」
「ナルト、今の話・・・どういう流れで起こったのか説明してくれる?」
「・・・い、いや・・・その・・・もういいってばよ。」
「よくないでしょ~?ちゃんと謎は解明しておかないとね♪」

特別に先生が考えてあげるから!と、楽しげに言われてみても、
その声は、ひんやりと冷気を宿している気がする。

その目から呆れた表情なんて、とっくに消えてしまっている。
確かに、それは自分の望んだことだったけれど。
今浮かぶ色は・・・俺にはよく解らないものだった。

出来ることならここから逃げだした方がいいと、本能が訴えてくるけれど、
この上忍が本気を出したらまだまだ自分にはどうすることも出来ない。
きっと、どう逃げても捕まえられて、口を割らされてしまうのだ。

諦めて、キバとの事を話すしかなかった。


「ふ~ん・・・確かにナルトは美味しそうな匂いがするからねぇ。」
話が先に進むほど、凍りつくような空気を醸し出している人物は。
あっさりとキバの投げかけてきた謎の答えを見つけたように、納得している。

「カカシ先生、1人で納得してないで、俺にも教えてくれってばよ。」
「ん~・・・やっぱり、ナルトも知りたい?」
「あたりまえだって!」

何やら危険な空気をひしひしと感じているものの、好奇心には勝てなかった。
それが自分の首を絞めることとなるにもかかわらず、懲りるということがなく、
「だって、俺ってば危うく食べられる所だったてばよ?
こんな所かじられて、理由が解らなきゃ腹の虫が収まらね~!」

言わなくてもいい事まで、つるりと口をついてしまう。
「・・・もし、カカシ先生が教えてくれないなら、
恥を忍んで、キバに教えてもらいに行って来るしか・・・」


「・・・オマエ、本当に危機感ってものがないよねぇ。」
低い低いその声は、耳に直接吹きかけられた。
気がつけば、すっぽりとカカシの腕の中にいたナルト。
何がどうなったのか解らないなりに、最悪の事態に陥った事だけは理解した。

これでは、さっきと同じ状況で。
相手が、キバからカカシに変わっただけのコト。
しかも、ここには、先程のようにシノはいない。
いや、この目の前の男を止められるような人物は、どこにもいないのだろう。


「・・・わざわざキバを捜しに行くこともないでしョ?
そんなに知りたいなら、これから俺が答えを教えてあげるから。
時間はある事だし、俺の部屋でゆっくりとね~。」

「ヤ、やっぱいいってばよ・・・その、自分で考えなきゃダメだし。」
「んふふ~・・・今更何を言っちゃってるのかな~、ナルトは。
知りたかったんでしょ?遠慮なんかしなくてもいいんだよ~。
それに、かじられちゃった消毒もしなくちゃならないし、ね?」

さっきまでの冷気が嘘のように機嫌よくにっこりと笑った男は、
あっさりと自分を担ぎ上げ、苦もなく勢いをつけて走り出していた。


自分には、思慮が足りないと思う。
好奇心が強すぎるのは問題だと思う。
その後、ナルトは心の底からそんな自分を反省したけれど。


カカシ専用の<食べ物>ならば、
それはそれでいいかもしれない・・・と思ったりもするのだった。



                             ~END~

     獲物の方も、きっと無自覚。
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2009年06月19日 | 『猟人なら、誰でも。』 | こめんと 0件 | とっぷ

こめんと

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