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『猟人なら、誰でも。~カカシの場合』

カカシ → ナルト


   ナルトと遭遇したカカシ。
   その時、こんなこと考えてたらな・・・と。









金色の愛しい子から、腹立たしいほど強く犬の匂いがすることは、
最初から気がついていた・・・


それが忍犬の方からついたものか、主の方から移されたものなのか。
気になるけれど、気付かないフリは、大人としてのせめてもの矜持。

内心で、俺がどれほど焦燥に駆られてるかなんて、
ナルトは、気が付きもしないのだろう。



闇の中で生きてきた俺にとって、
穢れない空の蒼と眩い金色で作られたこの子は、
たった一つ残された、大切な光だった。

憎しみの中へ心を落としても仕方がないような境遇にあったのに、
折れることなく顔を上げ、笑顔を浮かべて生きてきた子。

最初は自分を守る擬態でしかなかったであろうその笑顔も。

この子の放つ眩い光に引き寄せられるかのように、
一人また一人と、好意的な人物が集まるにしたがって、
本当のものになっていったような気がする。

きっとこれからもその光に釣られるように、ますます、
この子の周りには、人の輪が出来ていくことだろう。

容易に、その様子が想像できた。



師としては、喜ぶべきことだ。
理不尽な理由で孤独に生きてきた分、余計に、
これからはたくさんの人に情を注がれて生きていって欲しいと願う。

だが、一人の男としては・・・。
この光に、誰も気がついて欲しくないと思ってしまうのだ。
自分勝手は百も承知で、ずっと腕の中に閉じ込めて、
その蒼い瞳に俺だけを映していて欲しいと願ってしまう。
自分の為だけに存在する光、にしてしまいたくなる。



それなのに、一歩を踏み出せないのは、くだらない自尊心のせい。
差し出した手を拒絶されたら、自分がどうなってしまうかも解らない。

だからといってこのまま立ち尽くしているうちに、
愛しい子が他の人間の手を選んでしまったら。

利己的と解っていても、相手を殺してしまうかもしれなかった。
・・・今、この犬の匂いの主に、強烈な殺意を覚えるように。

いつの間にか、ナルトの中で、選択がなされていたのだろうか。
自分の手は、もう取られることがないというのだろうか。
そんな昏い想いに沈みかけていた時。
不意に、愛しい子の口から爆弾が落とされた。

「だって、俺を<食べ物>に例えられたって、その意味なんか解らないってばよ~!」



・・・自分には、よく解ってしまったけれど。
そして、犬の匂いの元が、飼い主の方であったと解ってしまったけれど。

報復に出るに当たって、とりあえず確認をとっておかなくてはならないだろう。
「ナルト、今の話・・・どういう流れで起こったのか説明してくれる?」
「・・・い、いや・・・その・・・もういいってばよ。」

さっきまで表情豊かに、全身で不機嫌を表していた子が、
急におろおろと視線をさ迷わせ始めていた。

今に至って、<食べ物>扱いの意味に気がついたとでも言うのだろうか。
そして、その事を他人に愚痴るほど、嫌でなかったということなのか。
絶対聞き出す、と気配で圧力をかけてみれば。
ナルトは困った表情をして、諦めたように口を割った。


「・・・オマエ、本当に危機感ってものがないよねぇ。」
自分が狙われているというのに、あまりにも無防備すぎて、ため息が出る。

首筋に赤い花まで咲かせられて、未だ気がついていない。
今回はシノがいたから良かったものの、場合によっては、
お持ち帰りされていたかもしれないではないか。
まぁ、そのシノにしたって、下心があるようだったけれど。

若い奴らはやっぱり行動力があるよねぇ。
自分はその一歩を踏み出せないというのに。
思いがけない所で実感した年齢差に、苦い笑いが浮かんでしまう。

だけど。
ずるいオトナには、悪巧みする知恵があった。
この好奇心の強いお子様を、お持ち帰りするだけの口車も。

せっかくのこの機会、しっかり使わせてもらうことにする。
他にも知恵の働く年若いライバルが、いることを知っていたから。



その育ってきた環境のせいか、自分に向けられる「恋情」に疎い子。
自分の「恋情」なんてものも、きっとなかなか自覚できないに違いない。

何事も身体で覚えるタイプのナルトだから、
先にこちらの「情」のありかを教えてしまえばいい。
そういう行為をともなう感情も、あるのだという事を。

そうして。
錯覚でもいいから、自分の事を意識してくれればいい。
・・・俺の腕の中に、堕ちてくれば、いい・・・

「・・・そんなに知りたいなら、これから俺が答えを教えてあげましょ。
時間はあることだし、俺の部屋でゆっくりとね~。」
慌てたように、断りの言葉を告げようとするナルト。


もう、遅いよ。 ちゃんと奥深くまで俺の匂いで消毒して。
その首筋の花の意味を教えてあげましょう。
また、誰かに咲かせられることのないように。
ちゃんと、自分の貞操は守れるようにしなさいね。
・・・俺以外の人間からは。


これから起こる楽しい事を想像すると、自然と気がはやってしまう。
まだ何か言いたそうなナルトを、さっさと担ぎ上げると、
自分の部屋に向かって、全速で走り出していた。

どうやったって、逃がすことは出来そうもないから。
覚悟しておきなさいね。


                         ~END~

     ・・・多分「可愛い」話希望だったんです、私(汗)。
     

     思いがけず、きっかけを作ってくれた事になるキバは、カカシ先生に、
     「あれは俺の獲物だから。今度手を出したらただじゃおかないよ♪」
     って、脅される程度で済んだことでしょう。

     でも、きっと懲りない。 忘れた頃に行動に出そう。 そして失敗。
     そんな(?)、憎めないキバが結構好きだったりします。


     


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2009年06月20日 | 『猟人なら、誰でも。』 | こめんと 0件 | とっぷ

こめんと

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