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『天使の呪か悪魔の祝』-6(了)

カカシ × ナルト 。


   今回ナルトは登場していません(汗)。
   
   これにて、終了です。







全てを伝えられた同期の驚きは、ナルトの女体化が解けないと知った時の比ではなかった。

「ありえねぇ・・・マジ、ありえねぇだろ・・・それ。」
「ってか、教え子に手ぇ出すなんて何考えてんだよ!!」
「・・・うむ。まったくだな。」

特に、シカマル・キバ・シノらの受けた衝撃は大きかったらしく。
カカシへの呪詛の言葉が、止めどなく続けられていた。
もちろん、サクラもそれを止めるつもりはない。
彼ら同様、仏頂面を崩すことなく、目の前の男を睨む。

「はは・・・。ごめーんね。」

そこにあるのは、まったく悪びれる様子も見せずしれっと答えるカカシの姿。
その後ろには、苦笑いを浮かべるアスマと、不機嫌そうなイルカの姿もある。

「まぁ、そういう訳なんで。言うまでもないだろうけど、もう俺のだから。
命が惜しかったら、手を出そうなんてしないようにねー。」

その隻眼には、大人げもなく勝ち誇ったよう表情を浮かべている。
それがまた、三人の怒りに、火を注ぐ。

「・・・まぁ、端から長期戦覚悟っすし。アンタよりは長生きするつもりですから、俺。」
あらぬ方を向きながらボソリと呟くのは、シカマル。

「・・・ふーん? いい部下持ってるねぇ、アスマは。」
「ま、お前よりゃあ、将来性があるのは確かだな。」

シカマルの遠まわしな宣戦布告とも取れる言葉に、
カカシは機嫌悪く、アスマは楽しそうに反応する。

それでも、カカシはナルトとの間に確かな『証』を得ることが出来るわけで、
誰も間を邪魔することはないと、冷静に聞き流していたのだが・・・。

事は思わぬ展開を見せる事になる。





          ***        ***        ***

翌年の夏の頃、ナルトは無事に男の子を出産した。
綱手にしろイルカにしろ、ナルト贔屓な者達は、皆彼に似た子を期待していたのに。

「・・・・これは、カカシ先生似、ってことよね?」
「・・・うむ。瞳も髪の色もヤツ譲りか。」
「・・・なんか、ナルトと違って、可愛げがなさそうな赤ちゃんだよね。」
「・・・ってか、匂いにまでナルトの要素がねぇーぞ。」「くぅ~ん」
「・・・まったく。どういう遺伝子してやがる・・・」
「・・・本当よ!あんなのに似たら将来どうしろっての!」
「サクラちゃん、落ち着いて、ね?・・・もしかしたら、中身はナルト君似かも・・・」
「・・・でも、視覚的に、ナルト君の子に見えないのは残念ですね。」
「・・・サイの言う通りだな。」


「・・・君たち、本人目の前にして言いたいこと、言ってくれるね。」
心なしか、カカシの声も引きつっている。
彼にしてみても、ナルトにそっくりな子どもを願っていたのだ。
それが現実には、自分に似ているどころか『瓜二つ』な赤子なのである。

「それだがな。」
がっかりしているのは一緒だろうが、どことなく嬉しそうな綱手の声が割って入る。
「検査した結果、あの子どもにナルトの遺伝子情報は含まれていないことが解った。」

「・・・は?」
「どういうことですか?」
「だって、産んだのはナルトに違いないですよ?」
「やっぱりカカシ先生の遺伝子には問題があったんだわ!」

「あ~、うるさい!黙ってお聞きっ!!」
いっせいに騒ぎ出す彼らに綱手は一喝すると、言葉を続けた。

「もともとナルトに子どもが出来るはずはないんだ。
それが出来たのは、アイツの内にある人ならぬチャクラのせいだろう。」
「それはつまり・・・」

「ああ。有り余る九尾のチャクラを子宮代わりに、カカシの遺伝子のみで形成された子だ。
だが、安心しろ。赤子に九尾の気配は感じられない。考えられるのは、
あの子が腹の中にいる間に、ナルトの『陽』の気で中和されたってことだろうな。
九尾の『陰』が消えたチャクラはただのチャクラとして、あの赤子に還元されたんだろうさ。」

ここまでナルトの遺伝を感じられない子どもを見せられたら、一同、納得するしかなかった。

それに、カカシにしてみれば、ナルトが産んでくれた事実に変わりはない。
この赤子の『母親』は確かにナルトで、二人の絆の『証』のような存在である。


「それにしては、綱手様・・・妙にご機嫌ですね?」
何となく嫌な予感を感じ、カカシが気にかかっていた事を口にする。

「ああ・・・、それなんだがな。
つまりナルトの子は、父親の力をそのまま受け継いで産まれる訳なんだ。」

ニヤリ、綱手の面に何事かたくらんでいそうな笑みが浮かぶ。
カカシの嫌な予感はますます強くなる。
出来るなら、このまま何も聞かずに立ち去りたい。
そう思って口を閉ざしていると、別の所から疑問の声が上がってしまう。

「・・・それが、火影様の機嫌の良さとどう関係があるんですか?」

「あぁ!場合によっちゃあ、簡単に有能な忍のクローンが作れるってこった!」

「なっ、何言ってるんですか!!ナルトは俺のものです!」
カカシにしては珍しく、荒げた声を出す。
しかし、幼い頃を知っている綱手にしてみれば、何の威力も感じない。

「誰がお前のものだって、認めた?」

「綱手様がいくら反対しようとも、ナルトは俺を選んでくれたんですよ?
それとも綱手様はナルトを泣かせるおつもりですか?」
ナルトが泣く事態は、綱手の望むものでもないだろう。
そこをつくように、カカシは説得を試みる。

「・・・ふん。だがな、人は子どもを持つと変るらしいからな。
これだけお前にそっくりな赤子なんだ。『本体』がいなかろうとも、我慢できるだろうさ。」

まさか、自分とナルトを結ぶ『絆』が、邪魔な存在になろうとは、思いもしなかった。
一瞬、言葉に詰まっていると、そこに再び別の声が入ってきた。

「で、火影様は、カカシ先生とナルトを別れさせてどうするおつもりなんですか?」

よくぞ聞いてくれた!とばかりに、綱手の笑みが深くなる。
「それなんだがな、将来有望株な男と娶わせようかと思ってな。」

この人は一体何を言い出すのだろうか、カカシは一瞬気が遠くなる。
自分とナルトの関係を認めてくれたのではなかったのか。
カカシは痛むこめかみを抑えながら、反論を試みた。
このまま黙っていては、彼女の思うように事を進められかねない。

「俺だって、里一番の稼ぎ頭なはずなんですけどね!」
「・・・うるさい。お前は日ごろの行いが悪すぎるんだ。」
「それはいつの話ですか!!今はもう、ナルト一筋ですよ。」
「ふん。そんなこと言ってるが、それがいつまで持つか信用ならん。」
「いつまでも、ですよ。ナルト以外、もう必要ありませんから。」
「自来也の目論見に、乗るようじゃあなぁ。信用できるか!」
「ぐっ。それでも、相手は他人でなく、可愛いナルトでしたから。」

いつまでも続きそうな、二人の不毛な闘いに、シカマルが割って入った。

「・・・ってことは、俺にもチャンスありってことっすよね?」
その瞳には、不敵な色が浮かんでいる。
ナルトが誰の子を産んでいようと、彼にとってはどうでもいいことだったから。

「おう、奈良家のガキか!よく言った。お前なら問題ないだろ。
ナルトをその気にさせることが出来たら、私が火影命令で結婚を許してやるぞ。」

「シカマルばっかり、ずりぃぜ!火影様、俺はどうっすか?」
「・・・そういうことなら、俺も立候補したいのだが。」
キバとシノも負けじと立候補する。
なんだかんだ言って、彼らも諦めが悪かった。

綱手の笑みが、ニヤリと深くなる。
「犬塚んとこのと、油女のガキか。そうだな、お前らにもチャンスをやろう。
ナルトをその気に出来そうなら、やってみろ。」

「なんてこと言ってるんですか!」
慌てたのは、カカシである。
今はまだ自分の敵ではないと言っても、彼らの潜在能力の高さは知っている。
綱手はこの調子で、どれだけのライバルを増やすつもりなのか。

「ふん。『ナルトをその気にさせたら』って言ってるだろ。
嫌ならお前がナルトを繋ぎ留めておければいいだけの事さ。
これが私の精一杯の譲歩だ! ちなみにあと一人の有望株は、白眼のガキだ。」

「あんた、ネジにまで声かけたんですか!!」
あまりの事に、カカシの綱手に対する呼称まで乱れてくる。
そのかつてないカカシの慌てぶりは、綱手の溜飲を下げさせた。

「当たり前だろ。里一番の血統だ。写輪眼の後継者がいないのが残念なくらいだ。」
「・・・どうせ俺の写輪眼は、不完全なものですから。」
「解ってるじゃないか。だが、お前はそれだけの男じゃあるまい?」
拗ねたようなカカシの言葉に返されたのは、思いの外暖かいものだった。

「認められてるんだか、認められてないんだか・・・不思議ですよ。」
「忍としてのお前は認めてるさ。だが、ナルトの婿としてはどうだかな。」
「・・・はぁ~あ。じゃあ、認めてもらえるまで気長に頑張るとしますか。」
「それはいい心がけだがな。他のヤツラは、みなもうナルトの元へ向かったぞ。
ちなみに白眼のガキは、お前らがここにいるより先から、ナルトの元だ。」
「なっっ!!」

慌てて周囲を見渡してみれば、そこに残されたのは綱手とカカシのみ。
いくら里内とはいえ、周囲の動きを気取ることのなかった自分の失態を知る。

「らしくない、失態だよなぁ?カカシよ。」
「はぁー、年はとりたくないものですねぇー。」
「おや?歳のせいだって言うのかい?」

そんな理由でないことは解った上で、綱手がニヤリと笑みを深くする。

「・・・まったく綱手様は、何が望みなんです?
収まりかけてた騒ぎを大きくして。これでしばらく、賑やかになりそうですよ。」

「決まってんだろ。私が願うのはナルトの幸せだけさ。
アイツが幸せだってんなら、相手が誰だろうと構わないよ。」
「・・・へぇ?そうですかねぇ・・・」
「ま、よりナルトを幸せにしてくれそうなヤツの方がいいのは当然だろ。」
胡乱気な眼差しを向けるカカシに、しらっと綱手は答えた。

「お前からナルトを奪える器量を持つ男が出たら、それも良し。
お前がナルトを終生幸せにするってなら、それも良し、ってとこだな。」

それは多分、遠まわしながら、綱手なりのお許し。
カカシはそれを知ると、苦く笑った。

「はは・・・。全ては俺の心がけ次第、ってことですか。」
「ま、そういうこった。・・・ナルトを泣かせるんじゃないぞ。」
「お約束します。」

真剣な綱手に負けず、真摯な声でカカシが答える。
たとえどんな形であれ綱手に認められた以上、他の人間に負けるつもりはなかった。



このとき、カカシは予想もしていなかったが。
数年後、自分と瓜二つの者が、強力なライバルとして名乗りを上げることになる。
どういう訳か、綱手さえ彼の味方についた。
シズネやサクラは、話をこじらせて楽しんでいるだけだとみているが、
かき回されている方は、たまったものではない。

「甘い生活」は夢のまた夢な日々が続いていた。


しかし。
それはまた、別のお話。






                             ~ END ~

   ・・・終わりました。カカシの誕生日から、どれだけ時間が経ったことか。
   カカシそっくりな子どもが見たかっただけなのに(涙)。何でこうなったのか(汗)。
   しかも、ナルトとの甘々なんてどこにもありません・・・。トホホです。







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2009年10月30日 | 『天使の呪か悪魔の祝』 | こめんと 0件 | とっぷ

こめんと

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